第4節 騒音・振動,悪臭等の防止
3 悪臭の現状と対策
(1) 現状
悪臭は,大気汚染,水質汚濁等と異なり,嗅覚という人の感覚に直接知覚されるものであり,その感知の程度は,各人の嗜好,体調などにも左右され,また,発生源も多種多様です。
悪臭物質は,一般的に低濃度でも不快感を与えることや,多種類の臭気物質の複合体として,大気中に拡散されることが多いことなどから,被害との関係の推定が困難なこともあり,苦情の解決を一層困難にしています。
10年度の悪臭に係る苦情件数は321件です。
なお,5年度からの苦情件数の経年変化は図1−22のとおりです。
苦情の内容を発生源別にみると,サービス業に起因するものが最も多く,次いで畜産農業,その他,製造工業となっています。
近年の特徴として,サービス業に起因するものが最年々増加しており,従来,最も悪臭苦情が多かった畜産農業については,依然として苦情件数は多いものの,苦情全体に占める割合は低下しています。
(2) 対策
悪臭防止及び苦情等への対策として,悪臭防止法及び県公害防止条例による規制を行っています。
[1] 悪臭防止法による規制
悪臭防止法では,規制地域内において法に定める特定悪臭物質のいずれかを発生させる工場・事業場はすべて規制の対象となっています。
これまで,特定悪臭物質としては,アンモニア等22物質が指定されており,敷地境界,排出口及び排出水中における規制基準が定められています。
悪臭防止法の体系は図1-23のとおりで,知事が規制地域の指定及び規制基準の設定を行い,市町村長が悪臭の測定等の規制を行うことになっています。
ただし,鹿児島市は中核市であるため,規制地域の指定及び規制基準の設定についても,市長が行うことになっています。
本県においては,昭和49年12月に川内市及び出水市について規制地域の指定及び規制基準の設定を行って以降,現在までに12市14町について規制地域の指定等を行っています(表1−72)。
[2] 県公害防止条例による規制
県公害防止条例の体系は図1−24のとおりで,知事が規制対象となる施設を定め,事業者に施設の構造並びに使用及び管理に関する基準の遵守を義務づけることにより,悪臭の防止を図っています。
表1-72
悪臭防止法に基づく規制地域及び規制基準
(1) 敷地境界における規制基準