1 漁場保全対策
(1)漁業公害調査事業
漁業環境の監視及び漁業公害に関する情報収集並びに被害の防除措置に関する指導等を行うことにより,沿岸及び内水面漁業の保全を推進しています。
ア 漁業監視調査
沿岸漁場の公害等による汚染の状況及び漁業被害の状況について,普及員を中心に監視及び情報の収集を行っています。
イ 生物モニタリング調査
調査指導員による藻場調査,ベントス(底生成物)調査(各4地点,年2回)を行っています。
ウ 現地調査指導
県下19地点(海面18地点,内水面1地点)にて水質(水温,比重,pH,溶存酸素量)の調査を行っています。
藻場調査地点:笠沙,福山,志布志,笠利
ベントス調査地点:高尾野,川内,喜入,笠利
エ 特定水域水質調査
笠沙町片浦湾内4調査点において,月1回海洋環境調査を実施し,水質の監視及びデータの継続的蓄積を図っています。
オ 魚類養殖場環境監視
鹿児島県内の主要養殖場の環境調査を継続的に実施し,適正養殖の普及,啓発を図っています。
(2)渚クリーンアップ事業
県下の主な海亀産卵場周辺の海浜や海面清掃活動を行うことにより,海亀の生息環境の保全を図っています。
(3)桜島軽石等除去事業
桜島の長期にわたる火山活動により生成・堆積した軽石が,大雨等により周辺海域に流出し,漁船の航行障害や漁具の破損・魚類養殖における給餌作業などに影響を与えているため,その回収・除去作業を行い漁場環境の保全を図っています。
(4)小規模漁場保全事業
藻場は水産生物の産卵場,幼稚仔魚の成育場となるなど多様な機能を有していますが,近年,減少傾向が見られています。このため,小規模漁場保全事業により人口の岩場等を造成し,藻場の育成を図っています。
(5)赤潮対策調査
赤潮の発生する恐れのある時期,海岸の環境調査や赤潮発生の予察を行うとともに,赤潮発生時の情報伝達や指導等により,漁業被害の未然防止に努めています。
平成10年度は,別表のとおり6件の赤潮が発生しましたが,漁業被害はありませんでした。
(6)適正養殖指導
魚類養殖業は,限られた漁場において集約的に営まれるため,水質や底質など,漁場環境の保全に万全を期すことが必要です。
県では昭和53年に定めた魚類養殖指導指針により漁協等に対し漁場ごとに,水質・底質の調査と,県への報告を義務づけているほか,毎年県内漁場ごとの生簀台数や養殖魚種,放養量等の現地調査を実施するなど,適正養殖の実施を指導しています。
(7)魚類へい死事故原因調査
県内の河川及び河口域で魚類のへい死事故が発生した場合,市町村からの依頼に応じて原因を調査し,対策等を指導しています。
平成10年度のへい死事故の発生件数は9件で,そのうち2件については原因が特定されました。